ジェイテクトSTINGS VS FC東京

サーブレシーブを崩されて第1セットから劣勢を強いられる。第2セットから金丸を投入するも流れは変わらず、FC東京に押し切られた

 昨日に続いて、FC東京との一戦。入り方は決して悪くなかった。フェリペのスパイクで先制。その後も西田のバックアタックなどで着実に得点を重ねた。伏見のクイック、藤中のスパイクが止められるなど4連続失点を喫したが、久保山がレシーブで粘り強くボールをつなぐと伏見が相手のスパイクをブロック。1点のリードで1回目のテクニカルタイムアウトを折り返した。
 しかし、FC東京にサーブで攻められると、徐々に形勢が悪くなっていく。10−11と逆転を許した。セッターの久保山はフェリペ、藤中とサイドにトスを散らすが、13−13から3連続失点。サーブレシーブが崩された。
 西田が奮起するが、なかなか点差は縮まらない。リリーフサーバーの袴谷を投入。しかし、1本で返された。決まったと思われた西田のスパイクは、FC東京のチャレンジが成功してアウトと判定された。さらに金丸をコートに送り込むが、大きく流れを変えるにはいたらない。21−24で相手のセットポイント。西田のスパイクなどで2度しのいだが、最後は伏見のサーブがアウトになり、第1セットを23−25で失った。

 第2セットも、序盤はFC東京のペースで進んだ。フェリペのスパイクが止められて0−3。流れを切ったのは、このセットのスタートから入っている金丸だ。クイックを決めた。さらに3−5の場面では、ネット際に上がったルーズボールを久保山が強打。1点差に迫った。藤中がレフトからストレートに強打をたたき込み、本間が上げたハイセットを西田が決めてブレイク。7−7の同点に追いついた。
 さらに7−9から西田のスパイクなどで3連続得点。1点を返されるが、ブロックが機能して4連続得点。14−10とリードを広げた。
 しかし、この日のジェイテクトSTINGSはこのあとが続かない。細かいミスもあった。西田にトスを集めて得点を稼ぐが、18−15から4連続失点。サーブレシーブを崩されると、西田、藤中のスパイクが立て続けに止められた。西田のスパイクがアウトになって19−21。ここで髙橋監督は2回目のタイムアウトを要求する。フェリペのスパイクで流れを取り戻したかに思われたが、最後は西田のスパイクがアウトに。21−25で失セットを喫した。

 セッターの小林が第3セットのスタートから入った。福山のクイックで先制。ローテーションを一つ回し、ジェイテクトSTINGSのサーブは西田からはじまった。一進一退の展開が続く。西田、藤中が得点を重ねていった。2点のビハインドで1回目のテクニカルタイムアウトを迎えたものの、西田のスパイクに続いて小林がブロックを決め、8−8の同点に追いついた。
 さらに福山のブロックで逆転に成功。フェリペが強力なバックアタックを決めるなど、間違いなくチームは勢いづいていた。フェンスに激突しながらボールを追いかける西田の姿に、奮起しない者はいなかった。タイムアウト後の12−14から5連続得点。フェリペが気持ちのこもったスパイクをたたき込み、金丸がブロックでプレッシャーをかけ、西田が相手コートにフェイントをポトリと落とした。
 20−17の場面で伏見を投入。フェリペがサービスエースを奪い、リードを4点に広げる。しかし、ここからミスが重なり、失点が続いた。タイムアウトでも流れを取り戻すことができない。2本連続でサービスエースを決められ、急遽、浅野をコートに送り出した。
 西田がスパイクを決めるが反撃もここまで。最後は西田のスパイクが止められて23−25。ストレート負けを喫した。

 今シーズン最後の刈谷大会を勝利で飾ることができなかった。藤中が言う。
「サイドアウトや細かい二段トスがうまくいかず、結果的に負けてしまった。相手どうこうではなく、自分たちで負けたのだと思います」
 3位のWD名古屋との差が少し開いた。だが、リーグ戦が終わったわけではない。V・ファイナルステージに進むチャンスは十分残されているし、1週間後にはVC長野戦がやってくる。大事なのは、下を向かないこと。そして、積み上げてきた自信を決して失わないことだ。

髙橋慎治監督

悔しいの一言です。相手がどうというよりは、自分たちのミスでこういう展開になってしまいました。昨日は自分たちのサーブが機能していましたが、今日はFC東京さんが我慢していた印象です。点を取られないように、ダイレクトで決められるようなボールをできる限り押さえていました。第3セットは、サーブをもっと機能させてブレイクチャンスを増やせるように、ローテーションを回しました。厳しい状況が続きますが、残りの試合を全力で戦い、上を目指していきたいと思います。

金丸晃大

久しぶりの出場になりましたが、やはり受け身になってしまったと感じています。第1セットは、外から見ていて、昨日はなかったようなつまらないミスが多いと感じました。それが原因で、自分たちの流れにならなかったと思います。僕が入って流れを変えられたらよかったけど、うまくいきませんでした。例えV・ファイナルステージに進めなくなったとしても、その先に向けてしっかり練習していかなければいけません。そうでないと、ジェイテクトSTINGSはこれから強くならない。みんなで気を引き締めて、もう一度、取り組んでいきたいと思います。

小林光輝

昨日は相手のミスが多く、その中で自分たちのリズムを作ることができたと思います。今日は相手がそこを修正してきて、ミスを減らしてきました。相手のレフト陣がよかったこともあって、うまくブレイクが取れませんでした。第1、2セットは、点数が取れるところで取れていなかった印象です。第3セットはスタートから入りましたが、相手のいいサーブが入ってきて、Aパスにならないことは多々あると予想していました。藤中の調子もよかったので、真ん中を使いつつ、幅を使って攻撃していこうと思っていました。次のVC長野戦に照準を合わせて、チームの雰囲気をそこに持っていけるように頑張ります。

スポーツライター 岩本勝暁のココ!

受け身に回ってしまった一戦。この敗戦を無駄にしてはいけない

空気が緩んでいたとは思わない。何しろホームゲームだ。勝って刈谷大会を締めくくりたいというのは、チームに共通する思いだろう。特にこういう試合の場合、敗因を一つに絞るのは難しい。サーブレシーブを崩されたことも一つ、サーブの効果率が低かったことも一つ、ミドルブロッカーの打数も少なかった。コンビが合わずに失点するなど、細かいミスから流れを失う場面もあった。何より、FC東京の勝利に対する執着心が凄まじかった。「相手がどこであろうと、受け身になるとこういう展開になります。そこは、今回の敗戦で、自分が一番勉強しないといけないところ。ここで奮起して、もう一度やり直していきたいと思います」。試合後の会見で髙橋監督はこう言った。のちに『あのFC東京戦がターニングポイントだった』と言えるように。今日の敗戦を無駄にしてはいけない。

【スポーツライター 岩本勝暁】

1972年生まれ。大阪府出身。2002年にフリーランスのスポーツライターとなり、主にバレーボール、ビーチバレーボール、サッカー、競泳、セパタクローなどを取材。2004年アテネ五輪から2012年ロンドン五輪まで3大会連続で現地取材するなど、オリンピック競技を中心に取材活動を続けている。

詳細
対戦カード ジェイテクトSTINGS VS FC東京
第1セット 23 - 25
第2セット 21 - 25
第3セット 23 - 25
第4セット
第5セット
日付 2021年2月28日(日)
試合 2020-21 V.LEAGUE DIVISION1 MEN 第26戦
場所 刈谷市総合運動公園体育館
メンバー 藤中、伏見、福山、フェリペ、西田、久保山 L本間
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